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ワイルドスワン  [読書]

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ワイルドスワン、ひと月前に読んだ。

うーん、まだどう考えたらいいのか自分で整理できてない。でも忘備録として今思うことを書いておく事にした。
1900年代の中国の世に生きた祖母、母、自分(著者ユンチアン、女性)を中心とした実話。
世界で1000万部以上売れたベストセラーだが、中国では現在も発禁になっている。

この数十年前隣国でこんな悲惨な惨たらしい現実があったなんて知らなかった。知らなかった事に申し訳ない!とさえ思った。文化大革命って何?、国家大没落ではないのか。何故世界は糾弾しなかったのか、内政干渉なのか、それが世界の平和なのか。理想と現実はどうしようもないものなのか。

人間を人間と思わない歴史、自分達さえ良ければいいという発想、人間の意志の弱さ、魂を売る、売らなければ殺される、自分のみならず家族や親類さえ。父や母より毛主席、混乱、苦難の極み、狂気。

以下心に刺さったところを抜粋

・「平和な世の中に犬として生きる方が戦乱の世に人間として生きるよりまし」

・「自己審問と自己批判は毛沢東の中国を象徴する習慣。自分の心の誤りを探りもっと良い人間に生まれ変われと教えられた。だが本当の所は、◉自分の考えを一切持たない人間を作るのが目的だった」

・「我々が欲しいのは教育のない労働者であって、教育のある精神貴族ではない」→教師、医師、真っ当な役人→知的階級への虐待、暴行、殺戮

・著者が英国と接するようになって→「西側には政治的な魔女狩りや執拗な嫌疑の追及が無い。個人の尊厳が大切に守られていることに驚いた。西側が自由な世界であることを示す究極的な証拠は、沢山の中国人が西側を批判し、中国を賛美し、情報統制されそれが納得させられている事実」

・「中国の外にはこんな寛容な社会がある事に驚かされた。体制とは異なる意見が許される社会、西側の進歩を支えているのは、まさにこの反対意見を許す寛容さだということが見えてきた」

・「国民のほとんど全員が残虐な批闘大会に出席し、犠牲者を暴行し、殺戮し、また犠牲者が次に加害者になり、加害者がいつのまにか犠牲者になる。皆が戦々恐々として声を上げる者が居なくなった」

歴史を作ってきたのは人間であって、人間を翻弄してきたのも人間。
権力って何?
使い方で、人々を世界を、素晴らしい平和な世に出来ると思うのだが、、、


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